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現代小説 更新中

「裾野は長し赤城山」

「裾野は長し赤城山」

大人の「上毛かるた」(13)赤城山

読み札(す)・「裾野は長し赤城山」



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 赤城の山も今宵を限り・・・の名セリフで知られる、休火山の赤城山です。
すでに死火山という説もありますが、確定はしていません。


 今も昔も、赤城山は暴走族の「聖地」です。
昔の暴走は、深夜に限定されていました。
前橋市から山頂まで登る道路は、「赤城南面有料道路」のみです。
この当時。この有料道路は深夜、料金所が無人になりました。
無人のこの時を狙い、たくさんの暴走族が、頂上まで駆け上っていきました。


 ドリフト族を扱った「イニシャルD」という漫画が流行りました。
赤城山と榛名山を舞台に若者たちが、ドリフトで山を駆け降りるという物語です。
アニメ化され、実写版の映画にもなりました。
そんな影響を受けて一時、赤城山の下り道路に、ドリフト族が出現したこともあります。


 この有料道路。美しい白樺林の中を通るので「赤城白樺ライン」とも呼ばれています。
昭和41年に誕生して、今から20年前に無料化されました。


 この秋。南面道路をつかった自転車の、大規模ロードレースが準備されています。
ツールド・フランスならぬ、ツールド赤城です。
前橋市の県庁から、赤城山頂までのおよそ24㎞の登りを2000台の自転車が
一斉に駆け抜けます。
こちらの暴走なら、大歓迎です。


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 ソフトボールチームにも、自転車好きがいます。
しかし。この男。
この話に誘発されて、この冬から自転車に乗りはじめたばかりという、無謀な男です。
ソフトのウオーミング・アップでも、ろくにグランドを走らない男です。
自転車なら、それほど脚力を必要としないとでも思っているのでしょうか・・
県庁から山頂までの25㎞の区間は、全線登りの山岳道路です。
全員が口をそろえて、「無理!」と言い切ります。


 しかし、己を知らないこの男は、やる気満々なのです。
監督としてはこの男に、脚力を鍛える前に、もっと頭も鍛えてもらいたいと思います!
(こんなのばっかり揃っているのです、うちのチームには。)


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 桐生市に、「足仲」という地名があります。
ここに赤城山にちなんだ、大男の逸話が残っています。


 村人たちは今日も麦まきの段取りと、
野良仕事に精をだしていました。
すると、それまでサンサンと降り注いでいたおだやかな陽射しが、
突然さえぎられました。


 みな一様に仕事の手を休めて、
「おや?」と空を見上げます。


 日陰を作ったのは雲でなく、
なんと雲をつくような大男です。
びっくり仰天したた村人たちは
クモの子を散らすように、一目散に逃げだします。

  
 大男は桐生川の東の山をひとまたぎして、
たったいま、相生(あいおい)の村に足を踏み入れて来たところです。
そしてそのまま村を通り過ぎる予定でした。


 ところが村に入ってきたら、
小さな人間どもが一心に野良仕事をしている様子に出くわします。
その動きが大男にはもの珍しかったため、
しばしたたずんで、人間たちの仕事ぶりを見物しはじめたのです。


 じつは大男は、長旅がつづいていたため、
ここらあたりで一休みしたい気持になっていたのです。
あたりを見回していた大男は、
やおら、北の方面へ数歩足を運びます。

 大男の歩む方向には上毛三山のひとつで、秀峰で知られる赤城山が、
長い裾野をひいてそびえています・・・
いやいや大男の、膝小僧ぐらいの高さに小じんまりと、
盛り上がっていたのです。


 大男は赤城山に近ずくと、
山頂にドスッと腰をおろしました。
秀峰・赤城山を休憩用の椅子にしたのです。


 赤城山に腰をおろすと、両の手でほほ杖をつきます。
ゆっくりと足尾の山並みや、紫にけむる秩父連山の秋色にみとれます。


 半時ほど休むと、大男がスックと腰を上げます。
軽い足どりで、太陽の傾きはじめた西の山をひとまたぎします。
夕陽の彼方へ巨大な姿を没していきます。


 村人のドギモを抜いた、突然の大男の来訪でした。
それだけに、大男の去ったあとの村内はまさに台風一過の大騒ぎです


 大男はくっきりと、来訪のしるしを村人たちに残しました。
大きな足あとが、子孫への語り草として残されます。


 赤城山という豪華な椅子を使ったせいか、疲れの癒えた大男の両足に、
立つ時、予想以上の力が加わりました。
「えい」と立ち上がるために踏ん張った時、ふたつの巨大な足あとが、
相生村へやって来た記念として刻まれたのです。


 村人は、この窪んだ巨大な足あとの土地に、
「足下(あしした)」の地名をつけます。


 更に両足の間の土地には、
「足中(あしなか)」という名前をつけました。


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